古い家も、悪いところばかりではない

なお大工さんいわく「ツーバイフォー」で建てられるような最近の家では、気密性がかなり高いそう。それだとマンション同様、なかなか熱が逃げにくいのかもしれません。

また新しい建材が使われることも多いそうですが、新しい素材には、再利用できないものも含まれるそうで、そうなるといずれ産業破棄物に。「あまりそういう家が増えると、何十年後かが心配」とは良心的な大工さんのつぶやきです。

そういえば、息子が帰省がてら、久しぶりに我が家に泊まっていきました。

そのとき息子が「なぜかこの家は落ち着く」と言っていたのは、私の対応が良いせい・・・ではもちろんなく、この家の過ごしやすさを肌で感じとっていたのかもしれません。

私自身、新築よりも安く買える可能性が高い古い家も、悪いところばかりではないのかな、と住んでみて感じています。

兼好法師は「家は夏を旨とすべし」と『徒然草』に書いていますが、猛暑の今こそあらためて考えてみていい言葉なのかもしれません。


72歳ひとり暮らし、「年金月5万」が教えてくれたお金との向き合いかた40』(著:紫苑/マガジンハウス)

年金月5万で暮らす紫苑さんが節約する上で学んだ「自分を本当に幸せにしてくれるお金の知恵、工夫、考え方」を40の言葉とともにお伝えします。

シングルマザー×フリーランスという不安の掛け算の中、お金に振り回されて生きてきた人生が「最高の今」に変わった理由とは? 豪奢でも清貧でもない。わたしとお金の付き合い方。