日本ならではの紅葉の表現
日本には秋の紅葉にぴったりな表現がたくさんあります。
紅葉を着飾ったような「山粧(やまよそお)う」、櫨(はぜ)の木からとれる染料で染めた黄褐色の「黄櫨染(こうろぜん)」、枯れたススキのような色「灰汁鼠(あくねず)」、濃い赤色が重なって墨色になった「赤墨(あかずみ)」。
まるで闇に潜む銀杏のような「黄黒(きぐろ)」は、夏目漱石が苦々しさを表すのに用いました。
自然が生み出す景色や色が人間に与える影響は、計り知れない。
その場に出かけて、体感しないと得られないものです。
※本稿は、『60歳からはわたしらしく若返る:一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』(日本文芸社)の一部を再編集したものです。
『60歳からはわたしらしく若返る:一生、元気に美しく年を重ねられる365のヒント』(著:和田秀樹/日本文芸社)
何歳からでも「日々、楽しく、ためす」ことが若さの秘訣。
脳・心・体に効く暮らし方を、春夏秋冬365日分、提案します。