厚生労働省が実施した「令和4年 国民健康・栄養調査」によると、糖尿病が強く疑われる者の割合は、男性が18.1%、女性が9.1%だったそう。そのようななか、糖尿病専門医の矢野宏行先生は「血糖値や糖尿病について、誤解していたり、勘違いしている人があまりに多い」と指摘しています。そこで今回は、矢野先生の著書『ミスター血糖値が教える 7日間でひとりでに血糖値が下がるすごい方法』から、血糖値や糖尿病に関する最新の常識を一部ご紹介します。
甘くないお菓子を安心して食べている
糖質という文字を見て、どんな印象を抱くでしょうか。
連想ゲームのように考えてみると、糖質の「糖」→「砂糖」となり、「砂糖」→「甘い」というふうに進んでいくのが一般的かと思います。
そしてここに、糖質を摂りすぎると血糖値が上がり、肥満や糖尿病の原因になる、という知識が加わるとどうなるか。
おそらく、「糖質を過剰に摂取すると体に良くないので、甘いものを控えたほうがいい」という結論に至るはずです。
これは半分正しく、半分間違っています。
確かに、甘いものを控えれば、肥満や糖尿病を予防できますが、それだけでは完璧とはいえません。なぜなら、甘くない食品にも糖質はたくさん含まれているからです。
私が「半分間違っている」とする理由はここにあります。