「自分がゲイだと気づいたときからそれほど悩んだことはなくて。高校を卒業する頃には数人の友達にカミングアウトして、大学に入ってからは完璧にオープン!」(ドリアンさん)

カミングアウトを決めた瞬間は?

――エスムラルダさんが48歳、ドリアンさんが35歳、ホイみさんが34歳。自らのセクシャリティに気づいたのはいつ頃だったのだろうか。

エスム わたしは幼稚園の頃から、同級生の男の子に対して「好き」という感覚があったの。でも、それは誰にも言っちゃいけないことだというのもなんとなくわかっていたので、20歳を過ぎるまではずっと黙っていたのよね。

ホイみ わたしも幼稚園の頃、テレビで『恐竜戦隊ジュウレンジャー』を観てたとき、イエローが悪役に連れ去られて、敵の基地で拷問されるシーンにときめいちゃって(笑)。それが最初の性の記憶。男性が好きっていうだけじゃなく、若干SMのケも入っているという。

でも、小学校3年生のとき「おまえってオカマみたい」って言われたことで、自分の欲望は秘すべきものなんだと気づいて。そこから大学4年のときに親友にカミングアウトするまでは、自分の思いをずっと封印していました。

ドリアン わたしは初めて同じゲイの人と会ったのが15歳のとき。自分がゲイだと気づいたときからそれほど悩んだことはなくて。高校を卒業する頃には数人の友達にカミングアウトして、大学に入ってからは完璧にオープン!

エスム 家族にも、早い時期からカミングアウトしていたの?

ドリアン なんとなく、なりゆきで。きちんと告げる前に母は亡くなってしまい、父と2人の兄たちには、母が亡くなったタイミングで自然と知られてしまって。でも、自分は末っ子だったこともあり、父も兄たちも「いいんじゃない。お前の好きにやれば」って。

エスム その距離感、いいよね。わたしが大学3年で家族にカミングアウトしたときなんて、最初の3日間、母が毎晩、わたしの枕元にやってきて、「男性が好きっていうのはあんたの思い込みだから。今なら、まだ戻ってこられるよ」って。

でも、母は悩みが長続きしない性格なので、4日目の朝には「将来、結婚もしないだろうから、料理も覚えなきゃね」って。(笑)

ホイみ 切り替えが早い!