(写真提供:Photo AC)

大石静さんが脚本を手掛け、『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)。ドラマの放映をきっかけとして、平安時代にあらためて注目が集まっています。そこで今回は彰子の地位と影響力について、新刊『女たちの平安後期』をもとに、日本史学者の榎村寛之さんに解説をしてもらいました。

彰子の地位

妍子が産んだのは期待された皇子ではなく、禎子内親王であった。

道長は大変不機嫌だったというが、彰子にしてみればまずは一安心というところだろう。

妍子はその後も子供をもうけることができず、三条天皇も5年で譲位した。

そして彰子の子の後一条天皇が即位する。

とりあえず彰子の地位は守られた。