古代日本と感染症

このうち<病気>というと、新型感染症に苦しめられた私たちの体験からすると、昔から存在する「感染症」がどうしても気になるところ。

人類をもっとも苦しめた感染症というと、ヨーロッパの人口の四分の一、もしくは三分の一を死に至らしめたというペストですが、これは日本にやってきていません。

またコレラも長い間、日本とは無縁でした。

コレラがやってきたのは江戸時代末で、「コロリ」と呼ばれました。

古代日本で猛威を振るったのは天然痘。それに麻疹=はしかです。

とくにはしかは、抵抗力のない子供たちの命を容赦なく奪っていきました。ですので抵抗力がある程度身につき、はしかに抗えるようになる男児5歳、女児7歳にお祝いをしたのです。