朝食をとらない人は体重が増え、筋肉量が低下する

さらに大切なことが、最近の研究でわかってきました。それは1日のタンパク質摂取について、朝に重点をおくというものです。

「朝食の習慣は健康によい」という報告が多くあります。このメカニズムが、「時間栄養学」という言葉とともに明らかになってきました。時間栄養学とは、「体内時計」を考慮に入れた栄養学のことです。

私たちの体を構成するすべての細胞には体内時計がありますが、じつは体内時計のリズムは24時間より10〜30分程度長いのです。

ですから、毎日、自分で24時間にあわせる必要があります。これを、「概日(がいじつ)リズム(サーカディアンリズム)」といいます。

たとえば、朝食をとると、体内時計を24時間にリセットできます。そのほかに、脳(中枢)にある体内時計は、朝の光であわせるといわれているので、朝、起きたら日光を浴びるべきです。

逆に、体内時計を無視した生活を行うと、体は不調になります。

たとえば、朝食を食べない習慣を続けていると、体内時計の異常が起こって、「体重が増え、筋肉量は低下する」という動物を使った研究があります。

つまり、朝食の習慣をつけておくと、体内時計が正常化するため、太りにくい体質をつくる可能性があるわけです。