厚生労働省の「令和4年 国民健康・栄養調査」によると、20歳以上の1日の歩数の平均値は男性が6465歩、女性が5820歩で、直近10年間で減少したそうです。そのようななか、愛媛大学医学部附属病院抗加齢・予防医療センター長の伊賀瀬道也先生は「歩かない生活を送ることは、年をとると歩けなくなることに直結する」と指摘します。そこで今回は、伊賀瀬先生の著書『百歳まで歩ける人の習慣 脚力と血管力を強くする』から、いつまでも歩ける人になるための心がけを一部ご紹介します。
年をとったら肉を食べよう
朝食にはしっかりタンパク質をとる
加齢とともに筋肉が減少する現象を「サルコペニア」といいます。ギリシャ語でサルコは「筋肉」、ぺニアは「減少」のことですので、サルコペニアは加齢にともなう筋肉減少症と訳せます。
サルコペニアになると、転倒しやすくなったり、その際に骨折しやすくなったり、そのほかにも認知機能の低下が起こったりするなど、さまざまな不都合が生じます。
やがてフレイル(加齢により心身が老い衰えた状態)になり、最終的に寝たきりにつながることで健康寿命を縮めてしまうこともあります。