サルコペニアの予防には骨格筋の維持が大切

最近の研究によって、一般的な生活における栄養や運動の面から、サルコペニアの予防法がわかってきました。

サルコペニアを予防するには、骨格筋の維持が必要です。骨格筋の筋肉量、筋力などは、毎日の食事におけるタンパク質摂取量と強い関連があります。

『百歳まで歩ける人の習慣 脚力と血管力を強くする』(著:伊賀瀬道也/PHP研究所)

栄養に関する研究は多く、タンパク質摂取量が少ないと、「3年後の筋力が低下する(サルコペニアになる)」とか、「3年後にフレイルが出現しやすくなる」といった現象が確認されています。

また、高齢になると筋肉が減少しやすくなる原因として、「同化抵抗性」があると説明されています。これはいいかえると、タンパク質を構成するアミノ酸が筋肉組織に届いても筋肉タンパクがつくられにくいということです。

ただし、適切なアミノ酸を多めに供給することによって、骨格筋でタンパク質の合成を誘導する可能性があります。

厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2020年度版)」によると、一般的なタンパク質摂取量の目安は、18〜65歳の男性で65グラム、65歳以上の男性で60グラム、成人女性で50グラムとされていますので、これを参考にしましょう。