もう少し父と一緒に過ごしたい
今回父が病気になってから、友だちにも会わず、趣味の旅行にも行かず、すべて父の役に立ちたいと思って過ごしているのに、病院に見舞いに行ったら塩対応ですし、それで心が折れそうになったこともありました。
そんな不満もありますが、私は父が大好きです。それが父にとどいているのかどうかわかりませんけど。
今までお世話になる一方で、ぜんぜん恩返しもできていないので、もう少し父に貢献できたらいいなと思って、入院中は欠かさず見舞いに行っています。
まだ、治療の最中ですし、今の予定(24年6月11日現在)だと抗がん剤治療が終わるのは8月です。その後は、中川先生の放射線治療も控えています。
幸い抗がん剤の副作用がとても少なく、がんも小さくなっているということで、父の治療はうまくいっているようです。
父ががんと診断されて、少し落ち込んでいた時期もありましたが、治療がうまくいっているので、私も明るい気持ちになっています。
父のような病人に「がんばれ」というべきではないのかもしれませんが、もう少し父と一緒に過ごす時間を持ちたいので、治療をがんばってほしいと思います。
※本稿は、『養老先生、がんになる』(エクスナレッジ)の一部を再編集したものです。
『養老先生、がんになる』(著:養老孟司、中川恵一/エクスナレッジ)
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