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年齢を重ねると理由もなく悲しくなったり、落ち込んだりすることが増えます。それは感情の老化が原因かもしれません。心の平穏を保つための考え方「心をこじらせない6ヵ条」を伝授します(構成=本誌編集部 イラスト=きじまももこ)

心をこじらせない6ヵ条「その3」「その4」よりつづく

【その5】「生きがいが必要」と肩肘を張らなくていい

子育ても終わり、仕事の第一線から退いたら、「この先、何を生きがいにしていけばいいのだろう」という思いに駆られる人もいるでしょう。なかには、「人生後半をもっと楽しまなければ」と、自分を追い詰めてしまう人がいるかもしれません。

そんな思いが強すぎると、老人性うつを呼び込んでしまう危険性があるので、注意が必要です。

そもそも「生きがい」や「楽しい人生」といった言葉にどんなイメージを抱くでしょうか。

旅行や新しい趣味を存分に楽しむ自分? 孫や子どもに囲まれて団らんしている姿? とにかくキラキラして活動的なイメージかもしれませんが、現実はそうではなく、多くの高齢者が「毎日がマンネリだ」「生活が大変」と言いながらも、平穏な暮らしを送っているのです。

ですから、大きな目標などなくてもいい。基本的に人間にとって必要なのは、衣食住だけです。これがあれば焦ることも心配する必要もありません。十分幸せだと自覚しましょう。