大石静さんが脚本を手掛け、『源氏物語』の作者・紫式部(演:吉高由里子さん)の生涯を描くNHK大河ドラマ『光る君へ』(総合、日曜午後8時ほか)は12月15日に最終回を迎えます。そこで歴史研究者で東大史料編纂所教授・本郷和人先生が気になるシーンをプレイバックした連載より、反響のあった記事を再配信いたします。この記事を読めばドラマがさらに楽しくなること間違いなし!
関白をめぐって
ドラマ内にて道隆・道兼兄弟が疫病で相次いで死んだことで、空いた関白の職。
いろいろあって、一条天皇は道長に関白の職を与えることを決意しましたが、道長側が「関白になると自由に動けなくなる」と断ってしまいました。
ききょうからは「人気も無い上、権勢欲もなさそうだし、道長様が関白になるのは無理」とまで言われる始末ですが、はたして…
そうしたドラマの展開を踏まえて今回は、そもそも「関白」とはどういうもので、朝廷において、どのように意思の決定が行われるかについて、説明しましょう。