そんな私なりのステージが「独創的!」と、ディズニー社の目に留まり、ハリウッドにあるクラブ「マジックキャッスル」から招かれて、“プリンセス・テンコー”としてアメリカでブレイクしたおかげで、今日の私があります。
多種多様な価値観の人たちが暮らしているアメリカでは、なんでもストレートに自分の意見を言わなければ伝わりません。実力さえ伴っていれば、それで「生意気!」と言われることがないのも、私の性格にはピッタリでした。
ちなみに体調に関しては、いつの間にかすっかり健康になって。いまでは「内臓美人」と呼ばれるくらい。幸運と言えば、それももちろんラッキーなことですが、自分のやりたいことが自由にできるアメリカという国に出会えたことが、私にとっては人生最大のラッキーだったのではないかと思います。
100%の努力なしには幸運の女神は微笑まない
もちろん、今日の私があるのは単に運がいいからだけではないでしょう。ステージに関しては、毎回100%の努力で臨み、1年365日、1日24時間、常に新しいショーのことだけを考えています。
新しいショーのアイディアは、毎晩のように夢で見ています。それを枕元に置いてある紙に鉛筆で書き留めて、その夢をどうしたら具現化できるかをスタッフと話し合い、実際のショーとして創り上げていく。
水の上を歩いたり、空中に浮かんだり、なにせ元は夢ですから、現実化するのが難しい場合もしょっちゅうです。決して妥協はできません。アメリカのショービジネスの世界では、誰でも最大限の努力をするのが当たり前。それでもヒットするかどうかはわからない。
でも、結果はどうあれ、とにかく精一杯の努力をしなければ、幸運の女神は決して微笑んではくれませんからね。