どうか…殿の魂をつなぎとめておくれ
それからドラマ中盤。
嬉子と顕信、妍子を立て続けに失った道長は再び体調を崩し、法成寺に身を移します。その病状が重くなると、倫子はまひろのもとに従者・百舌彦を送り、まひろと再び対面することに。
「私が殿のために最後にできることは何か、と考えていたらあなたの顔が浮かんだのよ」と話した倫子。それから「殿に会っておくれ。たのみます。どうか…殿の魂をつなぎとめておくれ」と頼むと、まひろに頭を下げるのでした。
それから実際に道長の元へ行くことになったまひろは、二人のこれまでについてあらためて語りながら、道長との思い出をモチーフとした物語を毎日小出しに話し、生きながらえさせようと試みます。
そしてある早朝。
道長の看護に向かった倫子が道長の手をとると、その手はすでに冷たくなっていました。道長がこの世を去ったことを察した倫子は「殿…。」とだけつぶやき、道長に対して深々と頭をさげるのでした。