筆者の関容子さん(左)と

人の背丈は声帯の長さに比例するとかで、声帯が短いテノールは比較的小柄な人が多いようだが、笛田さんは身長180センチの堂々たる体躯。

――今はそれでも僕くらいの身長のテノールもいっぱいいますけど、まぁホセ・カレーラスとかは小柄ですね。

それで一概にテノールと言っても、声の質が重い軽い、暗い明るい、といろんな要素があるんです。パヴァロッティは明るくて軽い、リリコ・レッジェーロ。カレーラスはリリコ、ドミンゴは少し重くて、ドラマティコですかね。

僕はドミンゴに一番近くてドラマティコなんですが、割と声が柔らかいのでリリコ・スピント(リリコより力強い)のものもレパートリーです。