若年性アルツハイマーと診断された母

父も母も私たちに遺したい思いは間違いなくあったはずです。でも遺す時期は慌ただしく流れるときの中に隠れてしまうもの。

父ならどうするのか。母なら何と言ってくれるのか……私たち3人はその答えをいつもお互いに確認しながら過ごしてきました。

遺言書と関わる事業を始めて10年強。私は遺言書との向き合い方が変わりました。

遺言書は、本来は、逝く側が家族に遺す最後の手紙、ラブレターのようなものだと感じています。

旅立った大切な人が遺してくれた手紙、その中の言葉、それを力に、生きていく――。

私はそういう愛のある遺言書を一人でも多くの方に作ってほしいと思っています。

残された家族のために…(写真提供:Photo AC)