有効な遺言書を残して、争いを予防してほしい
その1枚のレターが、言葉が、残された家族の心の不安や哀しみや苦しみを抑えるだけでなく、時に諍いさかいの防波堤になることもありうるからです。
私は税制や法律のプロではないので、そういった側面の話はできません。
ですが、看護師であり多くの相続案件を取り扱い、そして3度の揉めない相続をした経験者として、揉めないための相続への身辺準備を行っておくことの大切さは伝えたい。
なぜ人は、転ばぬ先の杖として保険に加入し、病気をしないために健診などの「予防医療」には関心を持つのに、「予防相続」にはこんなにも意識が低いのか。
自分のための健康意識は高くもちながら、家族のための「相続意識」は低くていいのでしょうか。
超高齢社会で、大認知症時代。有効な遺言書を残すために、「争族を予防する」という心構えを持ってほしいものです。
※本稿は『遺言適齢期 予防医療と予防相続で争続は防げる』(幻冬舎)の一部を再編集したものです。
『遺言適齢期 予防医療と予防相続で争続は防げる』(著:圓井順子/幻冬舎)
・死後、遺言書が2通も3通も出てきた……どれが有効?
・子どもがいなくて施設暮らし、入居時の契約はここに注意!
・加齢による「物忘れ」と「認知症」の決定的な違い
<認知症><兄弟間の囲い込み><おひとり様でも揉める>
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