安否確認の体制を整えておく
家のなかで転落した時、這い上がるだけの余力が残っていればいいのですが、もし気絶したらどうなるでしょう。なかなか発見されず、救急車が来るのも遅くなります。へたをすれば、頭に何かが落ちてきて死んでしまうかもしれません。そうなったら事故死です。
事故死の場合は、死亡診断書はすぐには書いてもらえません。ではどうなるのか。家族は、監察医務院で検死解剖が行われるのを待ち、死体検案書を書いてもらって、ようやく荼毘に付すことができるのです。
怖い話をしましたが、「高齢社会白書」によると、65歳以上の自宅での孤独死が増加傾向にあるのは事実。事故死でなくても自宅で死ぬと、定期的に診察してくれている医師が死亡診断書を書いてくれない限りは、死因を特定するための検死が行われます。子どもや家族、周りの人たちに大迷惑をかけることになるのです。
何がいいたいのかというと、ある程度の年齢になったら、つねに安否確認をしてもらえる体制を整えておく必要があるということ。脳梗塞などで急に倒れても、発見が早ければ病院に搬送されて、一命を取りとめることができるかもしれないからです。