コミュ力を求められることが精神的な負担になる

現代社会では、コミュ力(コミュニケーション能力)が重視されています。

コミュ力とは、本来であれば、自分が言いたいことを、相手にきちんと伝える能力を指します。

欧米社会では、「アサーティブネス」(相手を尊重しながら、自分の意見や要望を伝えるコミュニケーション技術)が重要視されていますが、日本社会の場合は、少し事情が異なります。

現代の日本人に求められるコミュ力は、自分の考えを伝えることではなく、周りに合わせるためのコミュニケーション能力です。

自分の考えを相手に伝えるのではなく、自分の意見を後回しにして、相手の考えに寄り添うことが要求されているため、どうしてもストレスが溜まって、不安が強くなる傾向があり、それが緊張や焦りを生み出す大きな原因となっています。

 

※本稿は、『仕事も対人関係も 落ち着けば、うまくいく』(クロスメディア・パブリッシング)の一部を再編集したものです。


仕事も対人関係も 落ち着けば、うまくいく』(著:和田秀樹/クロスメディア・パブリッシング)

どうすれば緊張せずに、本来の自分でいられるのか?

どうしたら焦らずに、本領を発揮できるのか?

精神医学や心理学の視点から、気持ちを落ち着かせて、平常心を取り戻し、本来の自分の実力を発揮する方法をお伝えします。