重きはプライベートに

職場はある意味、戦場。働く側の権利を主張し、自分を守るためのパフォーマンスも必要です。ただし、それには責任が伴うことを忘れてはいけません。責任とは、給料分の仕事をきちんと行うこと。業務が遂行できていない、組織のルールを守れていないことを指導されるのはパワハラではありません。自分の言動を振り返ることも大切でしょう。

そう考えると、職場とは疲れる場所なのです。みんなと仲よく、ストレスなく楽しく仕事ができるパラダイスではありません。だからこそ、仕事をきちんとこなしたらさっさと帰って、プライベートはとことん自分の好きに過ごす。人は仕事のために生きているわけではありませんし、重きを置くのはあくまでプライベートでいいのです。

パワハラやセクハラについて弁護士に相談したことがきっかけで、ハラスメントをしていた人が異動になるなど、仕事しやすい環境に変わる可能性もあります。また、退職金を計算してみたら定年まであと何年か働いたほうが得だとわかることもあるでしょう。定年まで受け続けるストレスと仕事の内容、プライベートの充実度などすべてを天秤にかけたら、「辞めないほうが得」という気持ちになるかもしれません。腫れ物扱いされた末、閑職に追いやられても、「嫌われても私は定年までいます」と割り切れるなら、それもあっぱれな姿勢だと私は思います。

職場のストレスには目を向けず、プライベートの充実度を上げるのもまた幸せぐせです。

前回「娘の夫に借金があるとわかった。親として手を差し伸べる?放置する?どちらが〈幸せぐせ〉か」はこちら

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