江戸時代の「区分」について

ここでは、江戸時代を大きく4つに分けています。江戸初期、中期、後期、幕末の4時代です。その期間は、

・初期──初代家康〜4代家綱(1603〜1680)
大坂の陣や島原の乱が起き、幕府が外様大名の取り潰しに躍起になっていた時代です。いわゆる「武断政治」の時代であり、戦国の気風が残り、江戸の町には、まだ寄席も浮世絵もありませんでした。

・中期──5代綱吉〜8代吉宗(1680〜1745)
政治的には、綱吉が「文治政策」に転換し、幕府中興の祖とされる吉宗が享保の改革を行った時代です。元禄文化など、私たちのイメージする「江戸時代」に近づいた時代です。

・後期──9代家重〜12代家慶(いえよし)(1745〜1853)
経済政策が、吉宗の重農主義から重商主義なものに転換し、江戸文化が全開しました。時代劇ドラマの『鬼平犯科帳』や『遠山の金さん』に描かれてきたのも、そんな時代の風景です。

・幕末──13代家定〜15代慶喜(1853〜1867)
黒船来航以後の激動の約15年間です。