留学時代に学んだサバイバル精神

海外で働くことに対してハードルが低かったのは、15歳のときにオーストラリアに留学し、現地の高校で3年間過ごしたことが影響しているのかもしれません。

1人1人の個性を尊重するオーストラリアでは、日本のように他人の目を気にすることなく伸び伸びと過ごすことができました。また、何事も自力で解決しなければならないサバイバル精神も養われたような気がします。

当初はメルボルンの私立高校に入学したのですが、お金持ちの子弟が通うようなハイソな雰囲気がぜんぜん合わなくて、「転校したい」と泣いて両親に訴えました。幸い、転校はオーケーしてもらえたものの、自分に合った公立高校を探すのも、転校に関する様々な手続きをするのもすべて自力で行う羽目になりました。

まだロクに英語が話せなかった時期に外出先で財布を落とし、6時間かけてホストファミリーの家まで歩いて帰ったことも。アジア人に対する人種差別も実感しましたね。この3年間で、日本にいる普通の高校生がしないような経験を山ほどしたので、世界のどこに行ってもやっていける精神力が身に付いたのだと思います。