くり返す精神疾患の背景になっている

うつや不安症などの精神疾患がくり返されるケースでは、表面化している症状だけを見るのではなく、根底にある身体の機能的な問題(発達の問題)と養育の問題(愛着の問題)にまで目を向ける必要があります。

下図に示したように、精神疾患の根底には発達と愛着の問題が存在すると考えると理解しやすいでしょう。

 

『大人の愛着障害:「安心感」と「自己肯定感」を育む方法』より

 

とくに愛着は、物心のつかない、自我ができあがっていない時期に生じ、精神という建物の土台をつくります。

ここに問題があると、土台の歪みが、やがて別の精神疾患などを引き起こします。

上層階や屋根が立派でも土台が弱ければ、その建物は傾いてしまいます。

外にあらわれた疾患の背景にある愛着の問題に目を向け、自己理解を深めていくことは、精神疾患の根本的な治療にもつながるのです。