誰のための、何のための第三者委員会なのか
賢明なる読者は、もうお気づきだろう。この調査チームの主たる目的は、「コンサルタント契約の適切性の検証」以上に、「招致委員会という組織や竹田氏個人には、何ら問題がなかった」というお墨付きを与えるところにあったのではないか。少なくとも予断なく、子細に報告書を読む限り、そう結論付けるのが自然だろう。
ただ、そんな努力も空しく、釈明会見後も批判にさらされた竹田氏は、19年3月にJOC会長の退任とIOC委員の辞任を表明した。
事実が調査チームの認定通りで、自らになんらやましいところがないのならば、先頭に立って開催にこぎつけた晴れの舞台を目前にして職を辞するというのは、腑に落ちない。誰もがそう感じたのではないだろうか。
この調査チームには、オブザーバーにJOCの常務理事という「身内」が含まれていたりと、他にも問題山積だった。