他人の嫉妬は気にしない

2013年には、イギリスのヴィクトリア&アルバート博物館で行われた「クラブからキャットウォークへ ロンドン1980年代のファッション」という展示で、日本人として唯一、私の服が展示されました。しかも入り口からすぐの場所のど真ん中。

イギリス人デザイナーのなかには、「ノット・フェア(不平等だ)!」とすごく怒った人もいたし、私を見る顔つきも不満げで、プイッという感じの人もいました。なんで外国人の服を一番に出すんだ、おかしいじゃないか、ということでしょう。要は嫉妬です。

でも私は気にしません。「あんたらも、とてつもないもの作ったらええやん」と思っていますから。

 

※本稿は、『コシノ三姉妹 向こう岸、見ているだけでは渡れない』(中央公論新社)の一部を再編集したものです。

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コシノ三姉妹 向こう岸、見ているだけでは渡れない』(著:コシノヒロコ、コシノジュンコ、コシノミチコ/中央公論新社)

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