
家事の合間にコツコツと勉強し、ついに受検日を迎えた……(写真:stock.adobe.com)
時事問題から身のまわりのこと、『婦人公論』本誌記事への感想など、愛読者からのお手紙を紹介する「読者のひろば」。たくさんの記事が掲載される婦人公論のなかでも、人気の高いコーナーの一つです。今回ご紹介するのは静岡県の70代の方からのお便り。庭にある杏の木が、今までに見たこともないような数の花が咲き、実がなったと思ったら――。
資格試験に挑む
漫画『ねえ、ぴよちゃん』の作者・青沼貴子先生は、50代でFP(ファイナンシャルプランナー)3級の資格を取ったそうだ。それを描いたコミックエッセイを読み、私も挑戦しようと思い立った。
さっそく問題集を買ってきたら、これがとても使いやすい。赤色で書かれた答えの部分を付属の赤シートで隠して問題を解く。家事の合間にコツコツと勉強し、ついに受検日を迎えた。
11時から学科試験、14時45分からは実技試験を受けることになっていた。試験は両方ともテストセンターのパソコンで行われる。導入されて間もない方式だそうで、手取り足取り操作方法を教えてくれる人がいるものと思っていたのだが、実際は操作マニュアルを渡されただけ。試験以前の関門の登場である。
試験会場はウナギの寝床のように細長かった。壁に向かって2列、パソコンを備えた机が並んでいる。もちろん、机の間には仕切りがあり、隣が見えないようになっていた。受付の人に案内されて席につく。
深呼吸をして、まずはマニュアルを読むことに集中。しかし、知らないカタカナが並んでいてよくわからない。パソコンに目をやると、画面にA、B、Cと書かれている。いったいこれはなんだろう……。
ヒントを探して再度プリントを見ると、2枚目にCのアルファベットが書かれているのに気づいた。もしや、とCをクリックすると、IDとパスワードを入力する画面に。紙に書かれた文字を打ち込み、無事ログインすることができた。