多動性・衝動性優位型
女性のADHDで多動性・衝動性優位型や混合型の場合は、それらの特性が「おしゃべり」に出やすいともいわれていて、特性というよりは性格的なものと思われることが多いようです。
筆者のところに「同性との人間関係が上手くいかない」と相談にきたケースを紹介します。
同性との関わりが苦手なHさん
Hさん(女性20代)は、入社して半年になりますが、女性ばかりの職場環境に馴染めずに悩んでいるようでした。同じ職場の女性からいじめを受けているわけではなさそうでしたが、彼女以外の同僚はプライベートでも一緒に出かけたりしているようです。
今ではHさんが誘われることはありませんが、入社後1か月ほどは職場の人たちと一緒に出かけたりしていました。いつの間にか誘われなくなってしまったということですが、特に口論をしたとか明確なきっかけは思い当たらないということでした。
筆者のHさんに対する第一印象は、物怖じせず、よくしゃべる明るい人だというものでした。しかし、Hさんと会話を始めてから10分ほど経つと、Hさんはあまり人の話を聞かず一方的に話す傾向があることが分かってきました。たとえば、こちらが必要な質問をしても、いま自分が伝えたいことの話が止まりません。
また、思ったことをすぐに口に出してしまうところもありました。
真剣に話している途中で、筆者の持ち物に目がいって「それって**と△△のコラボですよね? 私も持っていますけど、使いにくくてハズレって思いませんでした?」などとまったく違う話題を振ってきたのですが、場違いな話であり、相手によっては失礼になるようなこともあります。
職場でもこのような調子でコミュニケーションをとっているのであれば、女性グループの中で上手くやっていくのは難しいと感じました。