二つの研究会に入る

仕方がないので、断られてすぐに、とりあえず古代エジプト研究会に入会した。そこで同級生たちはもちろん、先輩たちとも親しくなり、多くの時間をともに過ごすようになった。同時に西洋史研究会にも入会した。

加藤先生を含む先生たちを交えての合宿やコンパに出掛けることもしばしばであった(もちろん学生たちだけでもしばしば出掛けた)。私の大学生活は研究会に入ったことで順調に滑り出した。

『考古学者だけど、発掘が出来ません。 多忙すぎる日常』(著:青山和夫、大城道則、角道亮介/ポプラ社)

特に合宿は奈良県の明日香村に大学のセミナーハウスがあったのでそこで行われた。大学院生やOBも参加する会だったので、夜遅くまでいろんな話が聞けた。いまだに付き合いのある先輩方もいる。

宿泊した次の日の朝、みんなで近隣に散在する石舞台古墳や亀石などの遺跡を散策したものだ。そう言えば夜中に先生と神社の階段を駆け上がった記憶もある。夜明けまでみんなで話をして起きており、2時間も寝ていないのに朝から元気であった。気力体力に満ち溢れていた頃だ(体力の落ちた現在では想像もつかないが……)。

この合宿の伝統はその後も続き(宿泊場所は神戸や彦根のセミナーハウスを使用するようになったが)、コロナ禍の前まで継続されていた。そろそろパンデミックも収束したので、復活してもいい頃だとは思う。