60代でヨボヨボが始まってしまう人もいれば、80代で元気な人もいますが、なにが違うのでしょうか。今も現役で活躍している、93歳の喜劇役者・大村崑さんと76歳の医師・鎌田實さん。元気ハツラツなシニアライフを送っているお二人が大切にしているのは「筋肉」なのだそう。そこで今回は、大村さんと鎌田さんの共著『崑ちゃん・鎌田式 老化のスピードを緩める最強の習慣!』から一部を対談形式でお届けします。
「皆さん、うんこは浮いてますか」
大村 鎌田先生と会うと必ず思い出すのが、初めてお会いしたときのことです。NHKの「鎌田實 いのちの対話」というラジオ番組の公開生放送で共演したんですが、本番が始まる前に、それぞれが使うマイクのテストをするんですね。ホールに集まった1000人のお客さんを前になんでもいいから話してくださいと言われて、僕なんかは「元気ハツラツの大村崑です」って言って。ところが鎌田先生が何を言ったかというと「皆さん、うんこは浮いてますか」って。これには笑ったね。
鎌田 よく覚えていますね。
大村 つまり野菜をよく食べて腸内環境がいいと、うんこは浮くっていうのを説明してくれたんですが、いまだに僕は用を足した後に便器を覗いて、うんこが浮いてたら、必ず鎌田先生のことを思い出すんですよ。そういう記憶に残って、人をいい方向に導く言葉を、鎌田先生はよく生み出されていますよね。
鎌田 トイレで思い出してくださって、ありがとうございます。(笑)