なんとかうまく回るようになっている「フレーズ」

前者は何かを決めきれない時にお茶を濁したり、何かがうまくいかない時に、これから何があるかわからないよ、と先に希望を持たせるようにするために使われます。

最初は「なんで今決められないの」「今なんとかしたいのに」とイライラすることもありましたが、結局は丸く収まることがほとんど。

ですからこのフレーズを聞くと、せっかちにならなくてもなんとかなるか、うまくいくかも、と思わせてくれます。

後者は嫌なことがあった時、どうしようもない時に使います。これを言ったり言われたりすると、それでモヤモヤした感情がどっかに吹っ飛んだ気にも……。

今では私も頻繁に使うこれらのフレーズは、いろいろなことがあってもなんとかうまく回るようになっている、イタリアン・マインドを象徴しているように感じています。

ここでは、そういったイタリアン・マインドを踏まえながら、イタリアの日常や食生活、その中で気づいたイタリア人の愛情の深さや大事にしているもの、実際に身の回りにいる面白い人物などを紹介しています。

日本の方からは、「それ、ネタでしょ?」「盛ってるでしょ?」と疑われそうなエピソードも多々ありますが、そんな経験を通して身に着けざるを得なかったイタリア社会でうまく生き抜く術、心が楽になる考え方や気の持ち方も綴りました。

 

イタリア流。』(著:中山久美子/大和出版)