ぐちゃぐちゃな気持ちで画面を見つめた
リョウコを無視してほしい、彼の愛を信じたいという願いと、まんまと引っかかったところを見て「ほらね!」と本性を暴きたい、もう楽になりたいという両方の想いを抱え、ぐちゃぐちゃな気持ちでじっと画面を見つめた。すると……
「メッセージ嬉しい! いつ行く? 今夜とかどう? 急すぎるか!(テヘ、みたいな顔文字)」
私には何時間も返事をしないくせにリョウコにはすぐ返事がきた。テヘ、みたいな顔文字が死ぬほどムカついた。その絵文字と、鼻の下を伸ばして浮かれている彼の顔が重なってカッとなり、握りしめていたスマホをベッドに力いっぱい叩きつけた。ボフンッ!
ほらね……やっぱり!!
壮絶な怒りの後、頭から血がサーっと引いていく感覚がして、悲しさと虚しさが胸いっぱいに広がった。ああ、もう最悪じゃん。
返事が来たらその後どうするかなんて考えてもいなかった。
「〇〇駅ってわかる?」
「いつにする?」
「車あるから近くまで迎えにいくんでもいいよ」
必死にメッセージを送り続けてくる彼を、リョウコもナミもすぐにブロックした。
わかってた。あーあ、バカみたい。