こんなに大変だとは思わなかった
やれやれ、これでヘルパーさんが来てくれる……と安堵したのは大間違い。
相談員が来た翌日、自治体から介護認定の調査員が自宅を訪れ、どの程度歩行ができるのか足はあがるか、家族の支援はどうか、認知症がないか、などを調査。
さらに次の日、「見切りで介護認定をすることになったので、仮のケアプランを作ります」とケアマネジャーがやってくる。またまた次の日は、介護事業所の責任者が来て、契約書の作成。
そうして、さらにその翌日、ようやくヘルパーがやってきて、ゴミ出しと洗濯をしてくれたのだった。
「ヘルパーさんの依頼だけで、こんなに大変だとは思いませんでした。ちょっと家事を手伝ってほしかっただけなのに。毎日次々と違う担当者が来て、あれこれ説明して書類に押印やサインを求めてきます。訪問時間も先方の指定で、こちらの都合はほとんど聞いてもらえませんでした。
ケアマネさんからは、廊下に手すりを設置したらとか、介護用ベッドに入れ替えたらとか言われ……。こちらは、その間に夫の手術で病院からの呼び出しがあったり、差し入れが必要になったりしていたので対応だけで疲れ果てました」と、純子さん。