いつでも現金主義。
ほしいものは貯金してから買ってきました
結婚してからも、お金はしっかりためていました。でも、予想外のことが起こるもの。夫の勤めていた会社が2回も倒産したのです。1回目は長崎に住んでいたときでした。その後、福岡で転職した先も1年で倒産。
夫は経理も営業もできる人だったので、どこかの会社には受かるだろうと信じていました。でも、子どもたちもまだ小さく、お給料の入ってこない日々は心細いものでした。この経験からも、お金は大事、持っておかなければという気持ちを強くしたのです。
家を買わなかったのは、大きな借金を背負うことをしたくなかったからです。同じお金をかけるなら、子どもたちの教育にかけたいと思っていました。子どもたちの行きたい学校に行かせてあげたい。サラリーマンだから収入が多いわけではないので、優先順位を考えました。
夫は5人きょうだいの3番目で、他のきょうだいたちが言うには、「勉強ができたのに、大学に行かずに、家族のために働いてくれた」と。戦争から帰ってきて銀行で働き、その後、実家の農地を継ぐために、農作業をしたりしていました。
勉強をしたくてもできない状況だったので、夫も「子どもたちには好きなだけ学ばせてあげたい」という気持ちだったと思います。「子どもたちの勉強は僕がみるよ」と言うほど、教育熱心でした。