コイントス課題でわかったこと

コイントス課題は、コインの裏表を当てるゲームのような単純なタスクである。あらかじめ裏と表どちらが出るかを被験者に予想してもらい、実際にコインを投げ、当たればポイントがもらえる。このコイントス課題で、被験者のウソつき度が試される。

被験者には、ウソをつくことができないように、予想を紙に書いてからコインを投げる方式と、ウソをつくことが可能な、予想は紙に書かない方式の両方で、このコイントス課題をやってもらう。後者では、紙にも書かず、口にも出さないわけだから、ウソをついたのかどうか、証拠は残らない。

しかし、その人の正解率がチャンスレベル(偶然の確率)以上になっていれば、明らかに不自然に正解を多く申告しているという間接的な証拠になり、その被験者は一定の水準以上にウソをついている、ということになる。

さて、これらの実験を被験者にやってもらったところ、金銭報酬遅延課題(瞬間ボタン押しの課題)で側坐核の活動の高かった人ほど、コイントス課題でウソをついていたという結果になった。