帰ろうとする相手に…
「俺が何をしたというのだ」
「その詳細をこれからお聞きして、今後どう対応させていただくか考え、非があれば詫びることでお許しを願いたいのです」
「そんなことはどうでもよい」
「場合によっては脅しで訴えることも考えの中の一つにはあるのです。私まで恐喝され
たとは恥ずかしくて言えませんので、慎重に受け答えをしておりますが」
「いいよ、今日は帰る」
と、相手は立ち上がろうとします。
「残念ながら、そのドアは自動で施錠になっていますから、開きませんよ」
もちろんウソです。
「『今井様(仮名)』と、お互いに腹を割って正直なことをお話ししましょう」
自分の姓を呼ばれてギョッとして、Eさんの目が大きくなりました。
「安夫さんでよいのですよね」
と、今度は名を呼びます。さらに、目が……。
「俺が何をしたというのだ、帰りたい」
その通り、書籍売り場に遊びに来ていきなりお客様相談室に連れて来られ、文句を言われているのですから、帰りたいのは当然です。