口先だけではかえって嫌味に

まずは「あら、もうできてしまったの。さすが手早いわね」とか、「なるほど、若い人は上手なやり方をするのね」などと、相手の耳に心地よく響く言葉を使うのです。

このとき、口先だけでほめているとかえって嫌味に響いてしまうので、本気でほめてください。その気になって探せば、どんなやり方にもいいところは見つかるはずです。

気になるところを指摘するのは、それからです。「でも、高齢者にはこうしたほうが喜ばれると思うわ」などと言えば、「そのほうがよさそうですね。ありがとうございます」といった返事が返ってくるでしょう。

相手のよいところを見つけて、よい言葉で表現すれば、自分もいい気分でいられるし、相手はもっといい気持ちになり、あなたの言葉を受け入れやすくなるはずです。

 

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