好きなものは先に食べるのが正解

「好きな食べ物を、先に食べるか後にとっておくか」はその人の性格にもよるもので、子どもの頃からなかなか変わらないのではないでしょうか。性格上、どちらがいいということはありません。けれども、年をとったら断然、好きなものを先に食べる方がいいと思っています。

いくらでも食べられた若い頃と違って、もはや食べられる量は決まっています。嫌いなものを先に食べるとそれでお腹がいっぱいになってしまって、本当に好きなものをいいコンディションで食べられなくなってしまいます。それが年をとるということなのです。

ゆくゆくはこんなことをしたい、いずれこんなものを買おう、いつかここに行ってみたいと思っていても、その「ゆくゆく」「いずれ」「いつか」はもう来ないかもしれないのです。

先のことを考えて今は我慢しておこうと思っているうちに歩けなくなってしまうかもしれないし、買っても使えなくなったり、楽しめなくなったりしてしまうかもしれません。

あまり先にとっておこうとせずに、使えるうちにいいお金の使い方をして、楽しめる時に楽しんだ方がいいと思うのです。

 

※本稿は、『60歳からの「手抜き」の極意』(河出書房新社)の一部を再編集したものです。


60歳からの「手抜き」の極意』(著:和田秀樹/河出書房新社)

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