痛みが出たときの対処方法
それからは行動を改めて、私が患者さんたちにいつも教えている方法を実践するようにしました。
・痛み出したら、すぐ痛み止めを使用する
・あらかじめ痛みが予想されるときは、前もって予防で使う
看護師さんにも相談して、ロキソプロフェンをあらかじめ1錠置いてもらうようにしました。遠慮せずに、自分のタイミングで飲めるようにするためです。また、寝る前には痛くなくても飲むことにしました。夜中に痛くて起きることを予防するためです。すると、これ以降は痛みにそこまで困ることなく、入院生活を乗り切ることができました。上記の方法はぜひ他のがん患者さんにも実践してもらいたいことのひとつです。
※本稿は、『緩和ケア医師ががん患者になってわかった 「生きる」ためのがんとの付き合い方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
『緩和ケア医師ががん患者になってわかった 「生きる」ためのがんとの付き合い方』(著:廣橋猛/あさ出版)
2023年5月にがんと診断され、長期のがん治療を余儀なくされることを公表した廣橋猛医師。
がんの緩和ケア医療を専門とし、医師として患者に正面から向き合ってきたが、いざ自身ががん患者になると戸惑うことが多くあったという。
本書は自身の体験を踏まえて、医者と患者の2つの視点からがん患者やその家族ががんと付き合っていくために必要な知識を解説していく。