重りを動かす方向を理解しよう

鍛えるべき筋肉に正しく負荷をかけ、筋力をバランスよく鍛えることができれば、トレーニングをすることでついた筋肉が関節を安定させ、痛みの改善につながります。

しかし、トレーニングはあくまでも普段よりも重い負荷をかけながら関節を動かす「関節に負担をかける動きの繰り返し」でもあるということを忘れてはいけません。負荷がかかっている筋肉と鍛える筋肉がちぐはぐだったり、自分のやりやすい動きに終始したりして負荷の上げ下げをしてしまうと、関節にダメージばかり与える運動にもなりかねません。

そこで大事なのが、「重りを動かす方向」です。重りを動かす方向を理解して、関節にはできるだけ負担をかけずに、筋肉にしっかり負荷のかかるフォームをつくりましょう。そうすれば、「筋トレをしたせいで、関節を傷めた!」なんていうことも避けられます。

次のページでは、正しい軌道になるようなフォームを説明していきます。難しく考えずに、書いてある順序でフォームをつくりながら、トレーニングをしてみてくださいね。

<器具ごとの重りを動かす方向>

・マシン

狙った筋肉に負荷をかけられるよう、器具の軌道が決まっている。ただし、脚のプレスであればつま先方向に膝を向ける、胸のプレスであれば手首と肘を同じ軌道上に置くなど、関節の位置に注意が必要。

・ケーブルなど

滑車を起点に、そこから引っ張る方向と鍛える筋肉の収縮方向を合わせる。

・ダンベルなど

基本的には、重力の方向に合わせて負荷を上げ下げする。鍛える筋肉の部位によって、体勢を変えて重力の方向に合わせる。