源内の墓前で
源内の墓前で蔦重と須原屋は語り合った。「今後も源内の本を出し続けることで源内の才能を世に伝える」と語る須原屋。蔦重が源内にもらった「耕書堂」という名前には、書をもって世の中を耕すという意味が込められていた。蔦重は号泣し、その名前と意味を世に伝えようと決意する。
「流星さんは内に入るお芝居がすごくうまい。今までの蔦重じゃない部分がすごく表現されていました。源内の死を受け止めきれない。でも須原屋さんが包んでくれることによって、蔦重も自分なりに進まなきゃいけない。事前に、このシーンは号泣だよねっていう話はして、その状態にどう持っていくかは相談しました。須原屋さんも、蔦重を向くのではなく、源内の土饅頭に向かう。そうすることによってお互いが見ているものは何か、源内が2人にとってかけがえのない人物だったことが浮かび上がる。源内の躯(むくろ)もないから生きているか死んでいるかわからない。生きていてほしいっていう思いも含めてああいう風になったのかなと思います。流星さんがきっちりと源内に向き合って、次につないでいかないといけないという思いを表現してくれたいいシーンになりました」
14回では、ともに吉原の再興を夢見た瀬川(小芝風花)が、身を引く形で蔦重のもとから消えた。背中を押してくれた源内も去った。物語はここから新たな局面を迎える。
「瀬川と源内の喪失をどうとらえるか。それによって蔦重が個になるのか個じゃないのか。蔦重は2人がいなくなったとは思っていません。ずっと心の中に生き続ける。瀬川が言ったことを具体的に本にしていく。作ったものが残るということは居続けるということ。源内もそうです。耕書堂という言葉も含めて残り続ける。ともに進んでいけるという構造がより強くなったと感じています」
【NHK公式サイトより】
大河ドラマ「べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜」日本のメディア産業、ポップカルチャーの礎を築き時にお上に目を付けられても面白さを追求し続けた人物〈蔦重〉こと蔦屋重三郎の波乱万丈の生涯。笑いと涙と謎に満ちた〈痛快〉エンターテインメントドラマ!
【キャスト】
横浜流星/安田顕/小芝風花/岡山天音/寛一郎/市原隼人/片岡愛之助/高橋克実/里見浩太朗/渡辺謙
【作】
森下佳子
【放送予定】
[総合]日曜 午後8時00分 / 再放送 翌週土曜 午後1時05分
[BS・BSP4K]日曜 午後6時00分
[BSP4K]日曜 午後0時15分/ (再放送)日曜 午後6時00分