斉藤ナミさん
自分の嫉妬に疲れてしまうこともある…(写真提供:筆者 以下すべて)
noteが主催する「創作大賞2023」で幻冬舎賞を受賞した斉藤ナミさん。SNSを中心にコミカルな文体で人気を集めています。「愛されたい」が私のすべて。自己愛まみれの奮闘記、『褒めてくれてもいいんですよ?』を上梓した斉藤さんによる連載「嫉妬についてのエトセトラ」。第4回は「仕事嫉妬地獄」です

前回「4月10日は嫉妬の日!斉藤ナミ『嫉妬に取りつかれた私は、SNSで〈私と真逆なリョウコ〉になりすまし自分の恋人にDMした。その結果は…』」はこちら

「嫉妬 女性 作家」で検索したら…

「長すぎて読めん」「こんな人が彼女じゃ疲れる」「人間らしくていい」
『嫉妬マニア』がYahoo !ニュースで公開されるたび、読者からのコメントを貪るように読んでいる。自分の文章がどう評価されているのか気になってしょうがない。

「うわ。長く感じたかー。しょぼん」「は? 疲れるとか失礼だな」「そうだよね? 人間らしくていいよね? あー、嬉しい!」
一喜一憂だ。

自分が周りと比べてどんな位置にいるのかも気になって仕方がない。
「嫉妬 女性 作家」
こんなワードで検索したら「斉藤ナミ」が何番目に出てくるのか。

どれどれ、一番上は……紫式部! いや、そりゃ敵わんって!

2024年のNHK大河ドラマ『光る君へ』の主人公まひろのモデル、紫式部は日本史で一番といっていいほど有名な女性作家だろう。かくいう私も『光る君へ』にはドハマりして、自分の名刺を紫式部ゆかりの「手漉きの越前和紙」で作ったほど。

紫式部の描いた『源氏物語』はドロドロの嫉妬、恋、陰謀、権力争いなど人間の業がつぶさに描かれた作品。