一見、関係なさそうに思える「片づけ」と「健康」。この2つを結ぶカギは、自律神経にありました。(構成:浦上泰栄)
【Q】捨てることに抵抗感があります
A 身の回りをシンプルにすると、新しい自分に出会えます
「もったいない」「モノを粗末にしたくない」という気持ちを持つのはよいことですが、不用品を溜めこみ、片づかない家で暮らして体調を崩すのは本末転倒。その結果、病院通いが必要となって治療にお金や時間をかけるのでは、それこそもったいない。
実は片づけはゴールではなくスタートだと、私は思っています。たとえば、クローゼットに洋服が詰まっていると、新品の洋服をしまうことができません。同様に、昔の記憶や思い出にとらわれて、脳内が古いモノでゴチャゴチャしていると、新しいことを始めようという気持ちになれないもの。
だからこそ、もう何年も出番がない道具や洋服は処分して、生活環境を整えることが大事なのです。家の中が整うと、頭もスッキリ整理されて新たな挑戦をする意欲が湧いてきます。
私も今年65歳。来年3月の退職に向けて、教授室の片づけを始めました。人生のひと区切りを迎え、次のステージではどんなことに挑戦しようか。古い書類や資料を整理しながら、ワクワクしています。
部屋が変われば人生も変わるもの。片づけは新しい世界、新しい自分に出会うためのスタートなのです。