公演先で、豪華な食事に呼んでいただくこともあった。だけど、名物だからと高級料理が何日か続くと、帰りにラーメンが食べたくなったりするんだよ(笑)。ありがたいことではあるけど、やっぱり奢ってもらうより、自分のお金で、知恵を絞って食べるもののほうがうまいんだよね。
今でも地方公演で必ず立ち寄る安くておいしい店はあります。名古屋なら町中華の「珍々亭」「江南」。大阪なら「インデアンカレー」とか町中華の「ひげ」。ここで青椒肉絲を頼むと僕の好みに合わせてピーマンを太切りにしてくれるの。実は僕が影のオーナーなんです(笑)。博多にある「真」の、鯖の一枚焼き定食にもハマっている。
ただ最近は、新しい店を開拓できていないんだ。若い時と違って今は、翌日の舞台のために身体を休めることが大事だから、終演後は軽く食べてすぐホテルに帰ることが多いの。そして、テレビを観ると疲れるから、寝る前と朝に、持参したブルートゥーススピーカーで音楽を流して心を落ち着かせたりしている。
でも、この旅公演の間のどこかで、アンサンブルやスタッフの若い連中と食事したいとは思っているよ。やっぱり安くておいしいものをね。