厚生労働省が公表した「介護職員数の推移」によると、2023年度の要介護(支援)認定者数は705万人で、年々増加傾向にあります。そんななか、「介護者の人生を優先してほしい。そして在宅介護に困ったら、施設に入れることに罪悪感を持たないでほしい、入所をためらわないでほしい」と話すのは、介護老人保健施設に勤める医師・田口真子さん。今回は、田口さんの著書『最高の介護 介護のお医者さんが教える満点介護!』から一部を抜粋しお届けします。
介護者の人生を優先してほしい
この記事を今読んでくださっているあなたは、ご家族の介護をがんばっている方かもしれません。
もしくは自分自身や親の将来の介護に漠然とした不安を持っている方かもしれません。
親や配偶者など介護が必要になったご家族を心配し、少しでも快適に暮らせるように援助してあげたい、自分ができることをできるだけやってあげたい。
そういう優しい気持ちで介護をがんばりたいと思っているあなたに、わたしが最初にお伝えしたいことは「介護者の人生を優先してほしい。そして在宅介護に困ったら、施設に入れることに罪悪感を持たないでほしい、入所をためらわないでほしい」ということです。