『恋は闇』（写真提供：日本テレビ）
すべての写真を見る

＜前回のあらすじ＞

『病院敷地内で警察官1名が刺殺』――。【ホルスの目殺人事件】を取材する万琴は、朝の速報ニュースを見て絶句。

刑事の大和田（猫背椿さん）が、向葵（森田望智さん）が勤める病院で他殺体となって発見されたのだ。そのニュースをみくる（齋藤飛鳥さん）と共に、表情無く見つめる浩暉……。

仲間の死に、捜査本部は騒然。正聖は、大和田を殺したのはホルスの目の犯人だと断言。刺し傷も少なく、コンタクトレンズも入っていない、ましてやゾロ目の日の犯行でもないが、その傷跡から、使われた凶器はホルスと同じタイプのナイフであることが判明した。

さらに、大和田は殺害される直前、ホルスの被害者の共通点を突き止めていたのだ。所持品の中から愛用の捜査ノートがなくなっていることからも、真実に近づいたために殺された可能性が高い……。

怒りと悲しみに震える正聖から「昨日の夜、設楽浩暉と一緒だったか？」と聞かれる万琴。確かに昨夜、万琴は浩暉と一緒にいたが、夜11時頃には浩暉の姿はもうなかった。万琴は、大和田殺しの疑いが浩暉にかけられていると知り、不安に駆られる。

病院内での捜査に協力する向葵と透子（小林涼子さん）は、浩暉への新たな疑念を万琴に打ち明ける。しかし、信じたくない万琴は目を逸らそうとして、向葵と衝突……。

ついに浩暉は、万琴を部屋に呼び、みくるとの関係を明かす――！

みくるのことを「妹」と言う浩暉だが、正聖から、戸籍上、浩暉に妹はいないと聞いていた万琴。浩暉の言葉を信じられず、こっそりスマホにGPS追跡アプリを入れる。

事件の翌朝アプリを見ると、浩暉がいたのは大和田が訪れていたおにぎり屋の前で……。

「今からうち来て。聞きたいこと、全部話すよ」――。

万琴は浩暉のアパートを訪れ、浩暉とみくるから壮絶な過去を聞かされる。

「みくるとは母親が違うんだ」。浩暉が7歳の時、父・貫路（萩原聖人さん）の愛人が4歳のみくるを連れて設楽家にやって来た。その頃、貫路はすでに何年も家を出たっきりで、愛人の前からも姿を消していた。

お金に困った愛人は浩暉の母・久美子（紺野まひるさん）にみくるを押し付け、消えてしまう。浩暉とみくるは一緒に暮らすことになったが、久美子はみくるの存在を疎み、ネグレクトを続けた。

みくるにこっそり食事を分けるなどして面倒を見てきた幼い浩暉。高校へは行かせないとみくるに辛く当たる母の態度を見かね、大学進学を機に、浩暉はみくるを連れて実家を出て、今日まで2人で暮らしてきたという。

「俺は母親の死を悼んではいるけれど、あの人を許してはいない」と断ずる浩暉。万琴は2人の苦労を知って涙をこぼし、疑ったこと、勝手に家に入ったことを謝罪する。

浩暉は「他にもあるでしょ？いいよ、何でも聞いて」と、万琴の質問に1つ1つ答える――。

「浩暉は、ずっと誰かを守って生きてるんだね。私も私のやり方で守るよ。浩暉のことも、浩暉が大事にしてることも」。万琴は浩暉をぎゅっと抱き締める…。

古いアパートの一室。貫路が一人、何もない部屋を見渡していると、野田（田中哲司さん）が現れる。「いつまで息子かばうつもりだよ」と言う野田に、貫路は「いつか借りは返します」――。

浩暉のことを守ると決めた万琴に、元カノ・透子（小林涼子さん）から新たな疑念がもたらされる。透子の話では、浩暉が警備のバイトを辞める直前、病院内の血液製剤の数が合わないことが頻繁に起きていたという。内部調査が始まった途端、浩暉は姿を消したというのだ。

話を盗み聞きしていた木下（小林虎之介さん）が、野田に報告し、万琴は、チーフを外されてしまう。

仕事を外されショックの万琴は、心配してくれる向葵とも大げんか。浩暉を疑うべきだという向葵に、万琴は「私は自分で見た浩暉を信じる」と言い返し……。

万琴は意を決し、野田にある提案をする。それは、浩暉の独占インタビューの企画だった。

万琴はカメラの前で浩暉と対峙。「あなたは、犯人ではないんですか？」――互いに視線をそらさず、眼光鋭く見つめ合う万琴と浩暉――。