上の血圧と下の血圧の差が60以上だと危ない
逆に下の血圧は、血管が硬くなると低くなります。というのは、下の血圧の元となる力は、ふくらんだ血管が戻る力なので、小さくふくらめば、それだけ壁にかかる圧力も小さくなるからです。上の血圧と下の血圧の差(脈圧)が60mmHg以上あると、動脈硬化が進行している可能性が高いといわれています。
血圧が高くなる要因は、加齢や悪玉血液で血管が硬くなることだけではありません。血管の中を流れる血液の量が増えたり、血管が収縮して細くなったり、ほかの臓器に圧迫されたりすることでも、血圧が上がります。また、遺伝的に高血圧になりやすい体質もあります。
高血圧が血管にとって悪いのは、高血圧による血管の内膜へのダメージが、動脈硬化の第1段階だからです。そして、ダメージを受けている血管の中を悪玉血液が流れれば、動脈硬化が始まります。すでに始まっている人は進行が加速することになりますので、注意が必要です。
※本稿は、『世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』(あさ出版)の一部を再編集したものです。
『世界一の心臓血管外科医が教える 善玉血液のつくり方』(著:渡邊剛 監修:坂本昌也/あさ出版)
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