「すっかりYouTuberだね」の声
― 「村井くん、すっかりYouTuberだね」と言われたそうですね。揶揄に近い印象もありますが、どんなニュアンスを感じましたか?
村井: まあ、多少揶揄のニュアンスもあったかもしれませんが(笑)。この意味の背景には、メディア関係者がYouTubeを主戦場にすることへの違和感や抵抗感の表れだと思います。珍しいものを見るような反応というか(笑)。 文藝春秋は古い会社ですし、業界全体もなかなかアップデートできていない部分もあるので、YouTubeに取り組むことに戸惑う人がいるのも理解できます。
― その背景には、どんな心理があると思いますか?
村井: 大きなプラットフォームの上に乗ってビジネスをすることへの抵抗感だと思います。文藝春秋のような歴史ある出版社が、YouTubeというプラットフォームの上に1プレイヤーとして入ることへの心理的な抵抗があるのかもしれません。でもそれは勘違いだと思っていて、紙の雑誌だって紙の流通という大きなプラットフォームの上でビジネスをしてきたわけです。YouTubeと紙というプラットフォームを区別する必要はないのではないでしょうか。