半減した中退率
特に重要なのが放課後の時間です。最近の生徒たちは放課後になるとすぐに帰ってしまうことが多いので、どうすれば居残って友だちと遊ぶかを試行錯誤してきました。
いろいろ試した結果、対戦ゲームのスマブラ大会やマリオカート大会は手応えがありました。しかしこういったデジタルのゲームだと、参加者が男子ばかりになってしまうのが難点でした。また、ゲーム中はプレイに集中するので、生徒同士の会話が成立しません。最終的にたどり着いたベストな方法はボードゲームです。ボードゲームは女子の参加率も高く、コミュニケーションを促進するので、友だちづくりにてきめんに効くのです。
年度の初めにスクーリングで友だちになった生徒たちは、基本的にはネットでつながり、やりとりを続けていきます。友だちづくりに力を入れてきたことで、中退率は初期に比べて半減するほどまで改善しています。さらにそれが勉強時間の増加につながり、成績も向上している。「友だち効果」には計り知れないものがあります。
N高が教育業界で果たした役割で最も大きいところは、世界で初めてコミュニティづくりを重視したオンラインの教育機関であることだと思っています。