人生100年を生き抜く修行
いやー、びっくりだ。
だって曲がりなりにも私、この世知辛い世間を何十年も生きてきたんだよ。当然、立派に自立したんじゃなかったのか。
親元を出て広い社会に飛び出し、一人で暮らしを立て、競争から取り残されないよう頑張って経験を積んできた。
その結果、転勤のたびに家は広く立派になり、若い頃は行けなかったオシャレな高級店にも堂々と行けるようになった。
これぞ大人の余裕。全く私もエラくなったもんだ。ずっとそう思っていた。ところが何のことはない、大人の余裕どころか、一人になった途端どこへも行けやしねえ。
一体いつの間に、こんなことになったのか。
ガキの頃はそんなことはなかった。一人、丸腰で初めての砂場へ乗り込んでいくことを恐れなどしなかった。「先客」がいても怯むことなく、いつの間にやら共にドロンコになり遊んでいた。
それが今やこの体たらく。
自立どころか退化しているではないか!