その根底に潜んでいるもの

その根底には「認められたいのに、認めてもらえない」ことへの不満と怒りが潜んでいる。

うがった見方をすれば、不満と怒りが澱のように溜まっていて、はけ口が見つからないからこそ、鬱憤晴らしのためにマウントを取るともいえよう。

もっと陰湿なのは、羨望や嫉妬からマウントを取る場合である。

本当は、相手の幸福や成功がうらやましいとかねたましいとかいう気持ちで胸がざわついているのだが、その気持ちを認めると自分が相手より劣っている現実を直視しなければならなくなる。

それは強い自己愛の持ち主にとって耐え難い。

だから、あら探しに近いようなことをして、相手の価値を否定する言葉を吐き、相対的に自分のほうが「上」と思い込もうとする。

相手をおとしめれば、自分の価値が相対的に上昇すると思い込んでいること自体、おかしいのだが、そういう理屈は通じないようだ。